後立山南部(長野) 爺ヶ岳(2669.9m) 2018年9月2日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 2:51 柏原新道登山口−−5:08 種池山荘−−5:37 爺ヶ岳南峰直下−−5:48 爺岳中峰 5:58−−6:09 爺ヶ岳南峰 6:18−−6:41 種池山荘−−8:10 柏原新道登山口

場所長野県大町市/富山県中新川郡立山町
年月日2018年9月2日 日帰り
天候曇、弱風
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場登山口前に駐車場あり(6,7台)。橋を渡った対岸の駐車場は今年は利用可能
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望通常は大展望だがこの日は東から南は雲がかかり、立山、剣岳方面以外は展望は悪かった
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コメント土曜は前線通過で広範囲で雨の予報だったため日曜日にシフト。それでも稜線はガスっている可能性が高く、ガスられてもがっかり感が低い近場の爺ヶ岳へ。予想よりは天候悪化は無く立山、剣岳の姿を見ることができた。天気予報通り北ほど天気が良かったようだ




午前3時前に出発 扇沢駅の光がはっきり見える
針ノ木岳に雲がかかる 種池山荘。宿泊客は朝食中
立山は雲の下だが剱岳は雲がかかる 鹿島槍も雲の中
爺ヶ岳には雲はかかっていない 冷池山荘
往路では南峰をパスして中峰へ 爺ヶ岳中峰山頂
爺ヶ岳中峰から見た南〜西〜北の展望(クリックで拡大)
爺ヶ岳中峰から見た北〜東〜南側の展望
爺ヶ岳中峰から見た常念山脈
爺ヶ岳中峰から見た新潟県境方面
爺ヶ岳中峰から見た鹿島槍。ガスが取れた 冷池山荘のテント場。テント無し
爺ヶ岳中峰から見た鹿島槍南峰山頂。人が見える 爺ヶ岳中峰から見た剱岳
爺ヶ岳中峰から見た針ノ木岳 爺ヶ岳中峰から見た種池山荘
爺ヶ岳南峰山頂 爺ヶ岳南峰から見た西に続く稜線
爺ヶ岳南峰から見た扇沢馬蹄形稜線
爺ヶ岳南峰から見た常念山脈
爺ヶ岳南峰から見た剱岳と北方稜線
宿泊客が次々と登ってくる 気温は約6℃
種池山荘から雲海向かって下山 ガレ場の谷の横断個所
谷に水が流れているのを初めて見た 下山中、一時的に雲海に突入
扇沢。最下段の無料駐車場はそこそこの入り 無人の登山相談所。もう営業終了らしい
対岸の駐車場。結構入っている 登山口前駐車場は満杯


 今週末も秋雨前線の影響で天気が悪い。特に土曜日は早朝から雨の予報で午前中は広範囲で雨の確率が高く、残念ながら北アルプスだけではなく八ヶ岳も南アルプスもダメ。しかし日曜日は日本海側から回復する見込みで、月曜の仕事に差し障りがない程度の軽い山ならいいだろう。回復するといっても北アの稜線が晴れるかどうかは定かではなく、ガスっても許容できる毎度の爺ヶ岳とした。今年何回目だろうか? 基本的にここには悪天の時にしか行かないので、今年の週末はそれだけ悪天が予想されたことがあったというわけだ。なお、先週よりは回復したが相変わらず右膝の調子が悪いので、今回もシングルストックとした。

 登山口の扇沢まで自宅から1時間強。土曜夜の駐車場は登山口反対側の一番近いエリアで半分程度埋まっていた。この悪天でもそれなりの人数が入っているようだ。日中は間違いなく雨に降られたはずだがみんな元気だなぁ。気温は低めで窓を全て閉めて寝られた。明日もこの気温なら快適に登れそうだ。

 明朝は2時半に出発する予定が車の中で車のキーを紛失してしまい、LEDライトの狭い範囲の明かりでは探し出すことができず、スペアキーの存在を思い出すまで30分程度の時間ロスがあり出発が遅れた。雲を通してうっすらと月が見えているので天気は悪くないようだが稜線の様子はわからない。ゴアの雨具だけではなく念のため傘も持つ。先週同様にあまり天気は期待できないので山頂をとんぼ返りの可能性は高く、体を動かしていればさほど防寒装備は不要なので最小限とし、水と飯は持たないことにした。ただし\500程の現金を持ち、どうしてもの場合は種池山荘で購入することにした。

 この時期の日の出は5時15分くらいなので日の出まで2時間半ほどあるが、何度も歩いた道なのでライトの光だけ長時間歩いても問題なし。樹林の隙間から見える扇沢駅のライトが煌々と輝いている。そして意外にも岩小屋沢岳への稜線上にライトの明かりを発見! まだ3時半前でえらく早い行動だが、これで稜線にガスがかかっていないことが判明して一安心。この光は断続的に見えていた。

 一方、柏原新道には前後ともライトの明かりは見えず、私一人ぼっちだった。土曜日なら人がいたかもしれないが日曜だからな。気温は先週より涼しく大汗をかくことがなく大助かり。標高が低い場所では扇の出番があったが、ある程度高度が上がると気温が10℃くらいに下がり、強制風冷しなくても快適に歩けた。

 昨日の雨で登山道の水気は多いがこのルートはぬかるむような場所がほとんどないので快適に歩けた。濡れた石が若干滑りやすいので足を置く場所には要注意だが。登りでは膝への影響は軽いので快調に足を進める。

 石畳や水平道まで達してもまだ周囲は真っ暗。これほど早い時刻に登ったのは珍しいし、日の出の時刻が徐々に遅くなってきているのも大きい。水平岬を回りこんだくらいの場所で前方にチラっとライトの明かりを発見。ここまで分からなかったが先行者がいたのだった。当初は距離が離れていて樹林で光が届かなかったのだろう。先行は男性2人パーティーで、ガレた谷の手前で追い越した。この時間なので鹿島槍日帰りだろう。ガレた沢では昨日の雨で少量ながら水が流れていて、ここに水が流れているのを見たのは今回が初めてだ。ここまでほとんど汗をかかず喉は乾いていなかったが、せっかくなので手ですくって一口いただいた。

 鉄砲坂を通過して森林限界を突破、小屋前のお花畑の斜面を登り始めたタイミングで本日最初の下山者とすれ違う。少しばらけて数人いたのでまとまったグループではなかったようだ。

 種池山荘に到着するとライトが不要な明るさにはなったがまだ周囲は薄暗く、小屋の中の明かりが輝いていた。そして部屋の中では宿泊者が朝食中。宿泊者よりも日帰りの私の方が先に爺ヶ岳山頂を踏むことになりそうだ。うまい具合に南峰には雲はかかっていない。小屋から東に移動して立山方面が見えるところに達すると、立山はかろうじて雲がかかっておらず、剱岳のてっぺん付近のみ雲がかかっていた。鹿島槍も山頂付近のみ雲が絡んでいる。南の安曇野方面は厚い雲で覆われて南アルプスや八ヶ岳は影も形もなかった。槍穂も見えなかったが常念岳は見えていた。これでも予想よりはかなりマシな展望であった。

 雷鳥がいないか期待しながらハイマツ帯を登っていったが、残念ながら今週のお出ましはなかった。風は穏やかで弱い南風だが体感的には冷たい風で、腕カバーと手袋を装着した。先週はこの付近では強風と雨だったなぁ。

 往路は南峰をパスして中峰に直行、山頂は無人だった。東も南と同じく雲が多く志賀高原の山々も見えなかった。北側は比較的雲が薄くて明るい空で、天気予報通り日本海側から天気が回復しているようだ。先ほどまで雲の中だった鹿島槍の山頂も姿を見えてくれて、帰宅後に写真を見たら山頂に立つ人の姿が何人も映っていた。冷池山荘のテント場にはテントは一つも見えなかった。昨日のあの天気では無理もないだろう。針ノ木岳山頂も雲が消えて姿を現していたが、こちらは無人だった。針ノ木雪渓はほぼ全部の雪が消えてしまっていた。剱岳から北方稜線の荒々しい姿もよく見えていた。南峰山頂には2名の姿が。種池山荘宿泊者が上がってきたようだ。

 山頂では写真撮影のみ行って帰りは南峰に立ち寄ってから下山することに。いつもなら縦走路で数人とすれ違うのだが今日は人の姿は皆無。南峰山頂に到着すると先着の2名の女性が休憩中で、続いて女性ばかり3人が登ってきた。やはり昨日は悪天で小屋の宿泊者は少なかったそうだ。私のとっては今日の展望はあまりいいとは言えないが、昨日の天気を考えれば満足できる展望だったようだ。種池山荘方面の登山道には大パーティのカラフルな姿。今日は足と止めた様子が見られないので私と同じく雷鳥は見られなかったようだ。

 種池山荘前から下りにかかり、いよいよストックの本格的な出番。先週よりも右膝の痛みが軽いので歩行速度は先週より上がっているだろうが「通常速度」よりはペースを落として右足への衝撃を防止する。ストックの効果もあってか、下山後の膝の状態は先週よりさらに回復し、この状態を続ければ数週間で完治しそうだ。これからは下りで調子に乗らないように気を付けよう。

 日曜でも登ってくる登山者が少なくはなく、さすがに人気のコースだけはある。途中から雲海の突入し濃いガスに覆われるが、この方が私のとっては涼しくて助かる。もっとも、今日は気温は真夏より低いのでそれほど汗をかかずに済んだが。今日の天気予報では大気の状態が不安定で午後から雷雨の可能性もあると言っていたが、登りの登山者が稜線に出たときにまだ展望があるといいのだが。

 登山口に戻ると対岸の駐車場もほぼ満杯状態。こんな天気でもこの状態だから晴れた週末だと早い時間に駐車場に到着しないと駐車場確保は難しいのかもしれない。この点は私のような地元民は大いに有利だ。登山相談所のプレハブは日中でも無人で、どうも今シーズンの「営業」は終了したようだ。ちなみに長野県内では夕方6時台(6時半前後もしくは7時前のどちらか)のNHKの天気予報で北アルプス(白馬岳、槍ヶ岳、穂高岳、蝶ヶ岳、乗鞍岳)、志賀高原(東館山、横手山)、八ヶ岳(夏沢峠)、中央アルプス(木曾駒ヶ岳)、南アルプス(北岳、仙丈ヶ岳、茶臼岳)の天気予報を7、8月の2か月間のみ放送。登山相談所もこれに似た期間だけ開設されるのかもしれない。

 登山口でも気温は低めで、久々に車のエアコンを使う必要もなく自宅まで運転することができたが、このまま涼しい日々が続くようになるのはもう少し先になるかな。

 

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